機械やロボットは正確に早く作業はしてくれるけど、人間のように加減はしてくれません。人の心は持ちえません。
人間による長年の眼と勘と手の感触が作りだす良い加減が大事であると思います。効率よく生産する機械に対して、人間は作品と対峙して、本当にこれで良いのかと思いながら作っていきます。立ち止まって考えた痕跡が結果的に良品に繋がっていくのです。
素材を活かし手間ひまかけて作られた手仕事の生活道具は、使うことによって心地良く、生活の中で使い手になじみ、時代と共に深い味わいを増し、身に付けて気持ちの良いものに変わっていきます。
作り手の想いはお店を通して使い手に繫がり、そして次の世代へと受け継がれていきます。もの事には必ず理由があり、それはどこかでかならず繋がってゆきます。
